
暦の上では 雪や霜などがゆるみ 雨水となって降る節気ですが 農園の周りには 十日も前に降った雪が 北側の物蔭で 泥んこになって残っています。
農園の本格的な始動も3月に入ってからで それまでの間は 何処に何を植えるか? 思い巡らしたり 春に蒔く種や 必要な資材のチェックをしたり いろいろと充電するのには丁度いい期間です。
昨秋 収穫した子芋を 畑に穴を掘って埋けてありますが その穴の中の芋は種芋として充分使えそうです。 昨年は始めての里芋作りで やたらと種芋をたくさん植えました 今年は畑の隅にでも2〜3株だけ植えようかと思っています。
話題が変わりますが 先日 タイの音楽を聞きいてきました。
出演されたのは 日本に来られて20年 芸大の修士課程を卒業され 流暢な日本語を話される アドゥン・カナンシンさんです。
アドゥンさんは NHK始め ラジオやTV で活躍され 国立競技場で日タイ 国際サッカー試合の前に タイ国歌の独唱もされている方です。
ご本人のご了解を得ましたので 演奏中の写真をここに掲載しました。
以前 中近東やアフリカに出張した途中にトランジットで バンコックには降りたことがありますが タイについての知識は乏しく タイ音楽の生演奏を聞くのも始めてでした。
まず この楽器ですが「ラナート」と言う21鍵の旋律打楽器です。鍵盤部分は竹で出来ていますので 竹琴です。 鍵盤裏面の両端に 鍵盤の取り付け部分があり そこに蜜蝋と鉛の混合板が貼付けられています。 この金属板の重さで音程の調整がなされています。 音は 木琴よりも金属的な音がしますが インドネシアやバリのガムランの金属容器を叩いた様な響きではありません。 歯切れのいい音です。
写真には写っていませんが もう一つ「クルイ」と言う 7つ穴の縦笛の演奏を聴かせてもらいました。 音を切らさない 循環呼吸による演奏でせつせつと語りかける響きが耳に残っています。
また お話によりますと タイの音楽(とりわけ宮廷音楽)の音階は7等分平均律に近いめずらしい音階だそうです。 アジアの周りの国々 インド 中国 日本の音階も またインドネシアのガムランの音階も5音音階です。 それらの音楽に取り囲まれていながら 西洋音楽の7音音階に似た音楽が どうして形成されてきたのか? 興味を憶えます。
「クルイ」(笛)の独奏が数曲と「ラナート」を伴奏に歌を十数曲 合わせて20曲以上 たっぷり1時間半にわたって タイの音楽とお話を伺い 楽しい時間を持つことができました。
150年以上も前の歌 若い皇太子がラオスを訪問し その時に恋したラオスの女性を想って歌う「ラオスの月」のメロディーが印象に残っています。(残念乍ら 歌詞はタイ語でした。)