このブログは 小さな家庭菜園での野菜作りを中心に 写真を付けて メモ風に書いています。 平素 ”目肥” 即ち よく観察をして 野菜の要求を悟り 即時に対応するよう心がけています。 さて このブログを通じて 多くの家庭菜園 愛好の方々と お交わりが出来たことに感謝しています。 これからも「菜園ブログ」の軸はぶらさないで 少しづつ 範囲を広げながら 続けて行きたいと思っています。
土曜日, 8月 22, 2009
サツマイモの空中栽培
昔と 言いましても 昭和の時代のことです 今の飽食の時代では 考えられませんが サツマイモの蔓を食べて ヒモジサをしのいだことがありました。
サツマイモの蔓は 梅雨が明けると猛烈な勢いで伸びます 芽を摘めば摘むほど 更に 蔓ははびこります。
この蔓のお陰で 命を救われたこともありました。
それは もう数日で 戦争が終わる 暑い夏の日でした。 疎開先の淡路島で 曲がりくねった海岸沿いの道を 木炭を燃料にした乗合バスが 煙を吐きながら走っていました。 突然 猛烈な爆音と同時に カチカチカチと機銃掃射の音がすぐ近くで聞こえました。 日本の近海まで接近した空母から飛び立った あのグラマン艦載機 一機に狙われていたのです。
一回目の攻撃の後 グラマンは 一旦 姿を消しました。 バスは大木の陰に急停車して 我々乗客10人程は急いでバスを降り 必死に走って グラマンに目を付けられている銀色車体のバスから遠ざかり 身を隠す物陰を探しました。
間もなく 空中で 反転したグラマンの爆音が 再び聞こえて来ました。 周りは 物陰一つなく ただ なだらかに海の向かって傾斜したサツマイモ畑が続くばかりです。 夏の太陽は照り付け サツマイモの葉はピカピカ光って サツマイモ畑は静かな海面の様です。
咄嗟に 乗客達は バラバラに散らばって イモ畑の畝の間に身を伏せ 耳を両掌で押さえ 目を瞑って 無心で待ちました。
後で知った事ですが グラマンF4F戦闘機のニックネームはWildcatです 野良猫の叫び声さながら 恐ろしい急降下爆音と同時に 機銃掃射音が聞こえ そして過ぎました。 後には あの夏のけだるさだけが残りました。
この第2回の急降下で グラマンの操縦者は サツマイモの蔓の陰の我々を 見つけることが出来なかったのです。
さて この春 隣の畑の一畝に サツマイモが芽挿しされました。
そのそばには ナスやトマト等の夏野菜が植えられています。 芽挿しした方は 当初から支柱を建ててネットを張り 蔓を絡ませる 所謂 サツマイモの空中栽培の設計図を お持ちのようでした。
最近 狭い農園では 小さいカボチャや 小玉西瓜の空中栽培が流行っていますが サツマイモの空中栽培は 始めて見ました。 胡瓜の様にヒゲ蔓を持たないサツマイモにとって ネット登りは得意でありませんが それでも 写真でご覧の通り 返された蔓は手助けを得ながら ネットをよじ登っています。
こうすることで 葉は一日中夏の太陽を受け 土の中では サツマイモが太っていることでしょう。
暑い真昼時に銀座で所用があり 涼しい地下鉄を乗り継いで出かけました。
銀座松屋デパートで 熊田千佳慕展が開かれていたので 見て来ました。 おりから夏休みも追い込みに入り 小さなお子さん連れの方々で 大変な盛況でした。
会場では 花や野菜 昆虫や絵本など 数多くの細密画を見せていただきました。 その中に 8月7日付けの このブログでアップしました 胡瓜の雌花が そっくりの姿で描かれているのを見つけました。
今回の熊田展は 99歳の白寿展として 8月12日から8月24日まで開催されますが 熊田さんは 開会の翌日 8月13日に 急逝されました。
ご冥福を お祈り申し上げます。
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18 件のコメント:
随分と怖い体験が御有りなのですね。グングンと引き込まれてしまいました。フォークソング反戦歌・サトウキビ畑を思い出します。
夫がある時、子供の頃を思い出してサツマイモの蔓を食べたいと言うので、あの細い蔓の皮をむいて茹でたか、炒めるかしたことがあります。でも思い込んでいたほど美味しくなくて(笑)食べられませんでした。
サツマイモの蔓からは、すぐに根が付いてしまい、養分を取られないように蔓をひっくり返すくらいですから、空中栽培は理に適っていると思いました。
kimama さん、おはようございます。
としよりの呟きを お読みいただき 有り難う御座居ました。
なにごともなく生きている人が、突然命を亡くすることは、それも自然災害では無く、同じ人間に因ることは 理性ある人間として 道理に反したことです。
ご主人さんのように、サツマイモの蔓をもう一度食べる機会はありませんでした。
サツマイモの蔓の量は、半端ではないので、これからの推移が注目です。
いま、こうしていられるだけでも幸せなんだなーと感謝しなくてはいけませんね。
空中栽培なら場所も有効的につかえますね。
(となりの作物を邪魔することなく育てられそうです。)
来年つるボケに注意しながらやってみようかな。と思いました。
こんばんは。
祖父に聞いた話を思い出しました。
私の祖父も、無我夢中で竹やぶに飛び込んでその場に倒れこみ、機銃掃射の難を逃れたことがあったそうです。
(私は祖父に大変かわいがられて育ちましたので、こういう話もたまに聞かせてもらいましたが、普段はあまり口にしなかったようです。)
若輩の私が言うのも何ですが。
いまこうしていられることへの感謝、を忘れてしまった現代だからこそ、不平・不満だらけで皆が生きる世の中になってしまったのかもしれませんね。
何気ない日常への感謝の気持ち。忙しいと、ついつい…忘れそうになりますが、大切ですよね。
草・花・野菜などの姿をみますと、生命への感謝なんだな、とハッと思わされることがあります。
兄も同じような体験をしたと思うのですが戦時中の話はあまり聴きません。
貴重な体験でしたね。食い物が豊富な現在では考えられないことです。僕も戦後の生まれですが物が出てきた時ですし高度成長期の申し子ですから右肩上がりばかりで馬車馬のように働いてきました。
でも今の状況はその時のことを考えれば何ということもないように感じます。いいことも悪いことも全ていい経験だったと思っています。
息子にやっとそんなことを話してやれることが出来るようになりました。
僕のさつまいもは弦が延びてきて隣の畑に延びて来ていますので行く度に弦を元の畑に戻しています。あと2ヵ月後には今年も孫と芋掘りをするのが待ち遠しく感じます。
kojiさん、おはやうございます。
感謝の気持が大事ですね。 皆 一生懸命で生きているわけですが、感謝の気持を持って生きていると その人生は幸せなものに成るのですね。
そう言う世の中が 本来の人の世なのですが。
空中栽培は 狭い畑ではアイデアですね。 豊作を祈りたいです。
TP さん、おはよう御座居ます。
夏の夜の怪談 なんて言葉がありますが、子供の頃は 夏休みの終わりの今の時期はお地蔵さんのお祭りがありました。
公認の夜更かしと お下がりのお菓子がお目当てでしたが、その時に聞いた話は不思議にも いまだに憶えています。
野菜とお付合いしていると、感謝の気持に気付かされますね。
昨日も学校で 園芸指導をしましたが、生徒さん達には「野菜のから学ぶもの」のお話を チラットしました。
モンカー さん、おはようございます。
我々のジェネレーションはエコノミックアニマルの時代で、馬車馬の様にただただ走り続けることに生き甲斐を求めていました。
その結果は物質的豊かさの実現として現存し、走り続けたことに一つの評価を得たことは 自分自身で納得できます。
歴史の常として、行き過ぎの是正が今興っています。 これも懸命に取り組むべきです、人間の ボン サンスを信じて。
お隣のサツマイモの空中栽培も、小1の男の子の願望で 植えられたものです。狭い畑で、坊やの夢を果たせるための苦心の策です。
収穫の秋に、喜ぶお孫さんと、それを見つめるお祖父ちゃん お祖母ちゃんの満足げな様子が、目に浮かびます。
サツマイモの蔓の陰に身を隠されて機銃掃射を回避されたとは、それにしても随分恐ろしい体験をされたのですね。
私も東京から疎開してこの地で終戦を迎えましたが、まだ4歳だったということから前のお宅が焼夷弾によって真っ赤に燃えていたというおぼろげな気億がある以外は、まったくといって良いほど記憶に残っておりません。
さつま芋の蔓を空中に伸ばすというのは初めて聞きました。
確かに無駄なスペースの節約と蔓返しをする手間は省けますが、後からネットに絡まった蔓を取り去るのは大変なことでしょうね。
そのご苦労の方に関心がいってしまいました。(笑
waka3 さん、
私も 空襲で燃え盛る中を一晩中逃げ回りました、真っ赤な火の色は その後かなりな年齢になるまで 夢の中で現れて うなされました。
恐怖心と言うものよりも、五感で感じたもののほうが、何時までもリアルに残るものですね。
おっしゃる通り、胡瓜ネットなら、胡瓜の蔓といっしょにまるめて捨てられますが、丈夫なネットだと 外す手間が大変でしょうね。
8月ももう終わろうとしています。毎年、BSで民間の方たちの戦争の記録を放送しています。誰も何も教えてくれなかったので、驚くことばかりです。気持ちも重くなりますが、目をそらすことはできないですね。
戦争はどんなことがあってもしてはいけません。
ところでサツマイモの蔓は最近では料理をして食べていますよ。7月頃のまだ若い蔓をむいて炒め煮にします。食べるものがないというよりも、珍しいから?かな?
最近は何でもアリですね。庭の落ち葉を天ぷらにして出すお店もありですからね。食べる人が納得していたらそれでいいかもしれないけれど、私は納得できませんがね・・・。
リラさん、こんばんは。
昼間でも、木陰に入ると秋の気を感じます。
まだ 地球上のあちこちでは、人と人との殺し合いが行われています。
人には相手の立場に立てる 能力が付与されています。
大国間の核戦争は 起こらないと言うコンセンサスは出来ています。 これが広がるであろうと、人の歴史を信じたいと思います。
サツマイモの蔓を食べておられますか? 懐かしいですね。どんな味だったのか 今では全く思い出せません。
落葉の天ぷらにを売り物にする店が在るのですか?さすがは飽食の時代ですね。
サツマイモの空中栽培、ひと手間かかりますが、涼しげでいいですね~
戦時中のサツマイモの蔓のことはおぼろげに
覚えています。3歳くらいだと思いますが・・・花火のような焼夷弾など強烈なことは覚えているんですね。
HISAさん おはようございます。
土地の狭い所で どうしてもサツマイモを作りたい場合の策ですね。
情報では、イモの数は少ないが 大きなイモが着くとのことです。
秋の収穫時に見てみたいです。
私も 焼け出された後、宝塚の親戚に仮住まいしていて、その時 神戸空襲で焼夷弾の落ちる様は 花火の様だったのを憶えています。
素晴らしい写真と文章本当に興味深く拝見させていただいております。
突然のコメント失礼いたします。私は都内在住の松村(joy_think)と申します。
現在、家庭菜園をされている方向けのウェブサイトの構築をしておりまして是非とも、M. Sasagawaさんに構築中のサイトに対してのご意見をお聞きしたくこの度コメントさせていただきました。
ウェブサイトの内容なんですが、簡単に言うと作物の栽培方法をユーザーに投稿してもらって、それを他のユーザーが閲覧できる仕組みです。(料理レシピの投稿サイト、クックパッド http://cookpad.comの作物の育て方版みたいなものを考えています。)
作物の栽培方法も料理と同じで例えば、トマトで考えてみても農法や栽培環境などで育て方は違って、人によって欲しい情報も変わってくるのではないかという考えの基、今回のウェブサイトの構築をはじめました。
ただ、恥ずかしながら私自身が家庭菜園に関して素人ですので、本当にサイトのニーズがあるかだとかそもそも成立するかという点が非常に不安です。
そのような訳でM. Sasagawaさんのご意見をお聞きしたく、勝手ながらコメント欄に記入させていただきました。お忙しいなかご面倒かと思いますが、サイトに関してのご意見をお聞かせください、お願いいたします。
長文失礼いたしました。松村(joy_think)
松村さん、始めまして。
コメントを頂き有り難う御座居ます。
家庭菜園に関連したサイトの立ち上げを ご計画中とのこと。
つきましては、私の意見を とのご依頼を頂き 光栄に存じておりますが、個人的な意見で御座いますので、公開されているコメント欄に書くことは そぐわないと思います。
松村さん個人だけがご覧になれる ご自分のHP等のアドレスが御座居ましたら そちらに書かせていただきます。
何分の ご了解を願います。
松村さん、
度々恐縮です。
頂きましたアドレスにメールさせて頂きます。
よろしく お願い致します。
尚 松村さんの今回のコメントにはメールアドレスが入っていますので、削除させていただきます、ご了承下さい。
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