玉川上水沿いの桜並木は 桜一本一本を見ると開花の早い遅いがあります 全体的には六〜七分咲きでしょうか。
写真の散歩道の左側が玉川上水で この辺りは烏山分水口跡(全部で13ヶ所ある分水口の一つ)が残っています。 また 区民農園もこの手前すぐの右側にあります。
この付近 沿道1キロ強の地域一帯は 東京23区内とは思えない自然そのままが残っていて 自然が年々消えている東京にとっては極めて貴重な場所です。
今 東京都知事選でオリンピック誘致の問題が 選挙の最大の争点になっています。 それに比べるとローカルな小さな問題で 争点には取り上げられてはいませんが この貴重な場所に自動車専用道路を建設する計画が 静かに しかし着々と進行しています。
地元 杉並区は反対の立場です。 その顔を立てて国と都は この玉川上水と散歩道は残して それを挟んで両側にそれぞれ2車線の上り下り別々の道路を付ける修正案を提示 建設を強行する構えです。
この道路が出来上がった時の情景を想い浮かべますと それは自然の荒廃であり 暗然たる気持ちになります。
住民達の反対運動もあります(その中の一つ「野草と小鳥の宝庫 玉川上水の土の散歩道をこわさないで!」をクリックすると一例としてご参考になれます) しかし 都は土地の所有者一人一人との買収交渉を水面下で進めて 既成事実を積み上げつつあります。
三百五十年以上の長い歴史を持つ玉川上水を見つめてきたこの桜並木の古木達も 春は桜の花のトンネルを夏は心地よい緑の木陰を いつまで残し続けてくれるのでしょうか。