5月に入って種を播くホーレン草は 寒い時と違って様々な障害が起ります。
まず 本葉が出始めると「立枯れ病」で消えていき その後は「ベト病」に罹って黄色くなって枯れます。 幸い乗り越えても 気温が高く生長が早いので すぐに込み合い シッカリした株張りがなく ヒョロヒョロとした草姿で トウ立ちが始まってしまいます。
以上のようなことを踏まえ 今回は次の点に留意しながら 5月の初めに2筋の試し播きをしました。
まずホウレン草の品種を替えました。 秋冬はタキイの「オーライ」を播いていますが今回は「ベト病抵抗性 春〜初夏どり 晩抽性のマゼラン」を選びました。
種播きは 通常の筋播きですが 種の間隔を広くとりました。 播いた後は モミガラとベタ掛布を被せてタップリ水をヤリ 防虫網のトンネルと雨除けのフィルムを張りました。(発芽迄は湿度を保ち 発芽後は乾燥気味の環境にするため)
4日ほどで芽が出始め 本葉が出てから 始めて株間を3センチほどに間引きました。
本葉が4枚が出た頃に 2回目の間引きで株間を6センチほどにしました。 同時に 軽く中耕と888化成肥料をパラパラと撒いて土寄せをし ジョロで水やりをしました。 本葉が4枚になると「立枯れ病」も「ベト病」も出難くなるので 雨除けフイルムも外しました。
写真のホウレン草は中耕・土寄せ後1週間ほど経った現在の姿です。
株の張りや葉数も出て来た様ですし 葉身と葉柄のバランスも悪くありません。 これから収穫前にストウチュウを葉面散布してやると 葉色と葉の厚みが更に良くなります。
そして6月の初旬には 冬のホウレン草の様に甘味ののった美味しさは望めませんが わずかながら試食のホウレン草が戴けるでしょう。