「ストウチュウ」は御存知の通り「酢・糖・酎」のことです。
野菜に必要な水分や肥料要素を野菜の根から吸収させるだけでなく 野菜の葉からも養分を吸収させ丈夫な体力を増進させるために 葉面に散布する栄養液です。
更に 溶液中の薄い酢酸分は野菜の葉の表面組織を固くし 焼酎のアルコール分は病害菌を消毒します。 かように葉を害する虫や病原菌から野菜を防御する効果もありますので 無農薬栽培の決め手として「ストウチュウ」が囃される所以でもあります。
かれこれ10年ほど前から「ストウチュウ」を使い始めて 年々の変遷を経て今日に至っています。 最近は農園仲間にも「ストウチュウ」の固定ファンが増えて この言葉だけで通じるようになりました。
夏野菜の苗が根付いた頃から梅雨明後の収穫期一杯の間 ほぼ5日から1週間の間隔で「ストウチュウ」の散布を続けています。 また秋のホウレン草等の葉物野菜の成長促進や葉の厚みや葉色を良くするためにも散布しています。
昨年7月3日付けの(菜園ブログ)にも「梅雨期の追肥」と題して記載しましたが その時々の野菜の要求に応じて ストウチュウ溶液の成分を変えて対応しています。 以下その要点のみ記載します。
先ず「酢」は市販の醗酵酢(ラベルには穀物酢とか米酢と書かれています 化学合成された酢酸を水で薄めた合成酢は避けます)
次に「糖」は「トウゲン」と言う商品名で売られている活性葡萄糖の粉末です。(当初は黒砂糖を醗酵させて作っていましたが 現在は安直なトウゲンを水に溶いて使っています) 小さな分子構造を持った葡萄糖で 葉の気孔から吸収されて野菜の体力を強めると考えられています。
最後に「酎」は市販のアルコール度35度 果実酒を造る通称ホワイトリカーで 安い焼酎です。
以上が「ストウチュウ」の基本材料です。
そこに状況に応じて添加する物として 葉面散布用の液肥や尿素 及び その他の微量要素があります。 更に これらを溶かし込む「うすめ水」に一工夫を加えて「ストウチュウ」を作っています。 なお
「微量要素(拡大ストウチュウ)」や
「うすめ水(ストウチュウの水)」については それぞれの言葉をクリックしてリンクブログをご覧下さい.
さて 定植後4~5日でトマト・胡瓜は活着し 自力で成長を始めました。 今日は夏を思わせる暑い日でした 夕方になってこの春2回目の「ストウチュウ」散布をしました。 「ストウチュウ」は6時間とか9時間とかゆっくりと時間をかけて葉に吸収されると言われています、従って散布後すぐに雨に流されたり乾いてしまわない様に、雨の予報のない夕方に散布するのがベストです。
私の噴霧器は4リッター入りです 自宅で アルカリイオン水(無ければ水道水で可)を4リッター. 「酢」を16cc. 「糖」を12gr.(事前に半カップ程の水で溶いておくのがベター) 「酎」を20cc. 「葉面散布用液肥」を6cc. を混ぜて 午後4時半頃農園に持って行きました。 (水リッター当たり酢・糖・酎=4cc ・3gr ・5cc の割合です)
トンネルを開けて 葉の裏が6 表が4の感じで 茎にも実にも全体に丁寧に散布します。 トマト・胡瓜・ナスだけでなく 植えてある全野菜 ホーレン草・小松菜等にも散布しました。 一日中暑い日だったので 野菜達は喉を潤したように葉色がみるみる鮮やかになりました。 4リッターの「ストウチュウ」はまだ半分程残りました 仲間の野菜にも散布し噴霧器を空にして帰りました。(「ストウチュウ」は撒く寸前に調合し、その日の中に使い切って残しません)