金曜日, 9月 25, 2009

白菜の追肥 ほか


大陸性高気圧の通り道になって 気持のいい晴天が続いています。
 この頃になると 白菜は秋の陽光を 葉をいっぱいに広げて受け取る姿になります。
 黒寒冷紗の遮光も外して 第1回の追肥を遣りました。
 いつものこと乍ら この作業は厄介です。
 一株一株 大きな葉を傷つけないないように そっと持ち上げ  マルチの下に手を差し込んで すでに大きな葉の中ごろまで伸びている細いヒゲ根を切らない様に その先に 888化成肥料半握りほどをパラパラと全面に撒きます。
 その後 ジョロの先をいれ 湿らせておきます。
 5〜6株のわずかな作業だから出来るものの 家庭菜園ならではのマニアックな作業です。
 この追肥で 早生の白菜は収穫までは「目肥」のみです。
 大株の中生種は結球を始める頃に もう一度 畝の肩辺りに少し化成肥料を遣ります。 

 夏の間咲き続けた 百日紅も 彼岸過ぎになると 花がみすぼらしくなりました。
 百日紅に代わって 目をひく花樹の写真を2枚アップします。

 1枚目の右の写真は 農園へ通う途中に植えられている 大きな酔芙蓉の樹です。
 朝通る時は白い花ですが 夕方 仕事を終えて帰るときは 赤くなっています。 丁度 西日がまともに当たる場所なので ひときわ 酔っいるようです。
 まことに上手いネーミングで 帰宅をはやる気にさせます。
 この酔芙蓉は 一ヶ月以上も前から咲き続け いまだに通る度に観賞できます。

 もう1枚の写真は 左のルリマツリです。
 こちらも 夏前から衰えを知らずに咲き続けています。
 デジカメで この花の色を出すのは難いのですが ブルーの涼しげな色は何とも言えません。
 冬の間は 枝をうんと切り詰めて 寒さを凌いでいますが 夏前から 枝が伸びて 絶えることなく花を咲かせています。
 この時期になると 生垣の高さを超えて 後ろのモッコクの枝に取り着いて伸び モッコクの葉の間で花を咲かせています。
 モッコクの木の雰囲気に この花は ちょっとそぐわない気がします。

土曜日, 9月 19, 2009

茎ブロッコリーと かき菜

9月も後半になると 秋らしい天気が続きます。
 農園にも いろんな種類の秋野菜が 顔を揃えてきました。

 右の写真も 茎ブロッコリーが6株と かき菜が4株 それから 発芽した聖護院大根が3穴と 賑やかな一畝です。
 この茎ブロッコリーは 8月の20日過ぎに種を蒔いて 先日ここに定植しました。
 今は防虫網のトンネルの中に収まっていますが  10月にはトンネルに収まらなくなります 11月に入り 寒くなる頃には 500円硬貨ほどの頂上花蕾が穫れます。 その後も 年が明けて 3月頃まで 数回にわたって 脇枝の花蕾が穫れます。 脇枝も花蕾は ちゃちですが 15~20cm程に伸びた花蕾の茎は柔らかくて 美味しいです。
 ブロッコリーと中国野菜カイランとの混血野菜として 日本で開発された 新種ブロッコリーは この茎がポイントです。 世に出た時は「ブロッコリーと言うには あまりにも 花蕾がちゃちで これでは売れない」とお蔵入になっていました ところが アメリカで 茎が美味しいとの人気が出ると途端に「アスパラ風味の茎」の肩書きが与えられ 「茎ブロッコリー」の名前で 流行しました。 そんな曰く付きのナウイ野菜です 手放しで 笑ってはおれない話です。

 次の写真は 同じ日にポットに種を蒔いて 苗作りした かき菜 です。
 3〜4年前に 北関東出身の農園仲間から 種を封筒にいっぱい頂きました。 以来 春を呼ぶ野菜として 毎年4〜5株植えています。
 この春 奥多摩へ行った時 お土産物屋で 1束100円で売られていたので 買って帰りました。 店の名札には「かき菜」ではなく「のらぼう」と書いてあります 店員さんは「この辺では何処でも ぼうぼう と生えているよ」といいかげんな説明でした。
 帰って 調べてみると「のらぼう菜」は「かき菜」とは別のもので 青梅を中心とした 東京西郊の山麓地帯に分布し 18世紀中頃 江戸幕府の関東郡代が 江戸近郊の天領の村々に配付した「ジャバナ」(ジャバ島からオランダ舟が持ち込んだ)の種が その後いつのまにか「のらぼう」と名前を変えて現在に伝わっている とのことです。
 一方 北関東の上野佐野地方を中心に栽培されている「かき菜」は 万葉集に「上野佐野の茎立折りはやし・・・」と読まれていて 古くから 春先の野菜として重用されてきた とのことです。  

月曜日, 9月 14, 2009

学校の秋野菜

大陸育ちの高気圧に覆われる日が多くなり 空気はすっかり入れ替わりました。 
 農園は 背の高い夏野菜が姿を消し 低い秋野菜に替わって 見通しがよく 広く感じられます。

 学校のプランターも 春のミニトマトに入れ替わって 秋野菜はブロッコリーです。
  11月始め学校での催物「新渡戸祭」に間に合わせるべく 極早生のブロッコリーを育てています。
 上の写真でご覧の通り 丸底と角底の2種類の大型プランター12個を縦列に並べて 各プランターに3株づつ 全部で36株のブロッコリーを植えました。
 なお 今回のブロッコリーのお世話は 東京文化短期大学 生活学課の生徒さん達が 実習として 種蒔きから 収穫まで担当されます。
 ブロッコリーは丈夫な野菜ですが この時期は 防虫対策が必須です 従って 全てのプランターに 防虫網のトンネルを掛けました。
 おかげさまで 蝶や蛾が葉裏に卵を産み付けて 大量の幼虫がふ化して 多くの株が一挙に食い荒らされることはありませんが それでも 1cm程のアオムシが 何処からか這って来て ネットとプランターの隙間から侵入して あちこちの葉は食われています。 新しい穴を見つけると 都度摘み捕っています。

 種蒔きは 7月23日にポットに4粒づつ蒔きました。
 苗作りは 移動温室の窓を開け放ち その窓に防虫網を張り巡らして1ヶ月間で仕上げました。(ポット苗の様子は8月7日付けのブログ をクリックするとご覧頂けます。)
 夏休みの 暑い時期でしたが 皆さんが交代で 毎日の水遣りからお世話をしていただきましたので 苗は順調に生育しました。

 8月23日には このプランターに定植して 支柱を建て 防虫網のトンネルを張りました。
 さらに 活着1週間後に 第1回の追肥を軽く遣りました。
 写真でご覧の通り 株はしっかりしていて 今のところ 全株とも順調にきています。 この調子で育ちますと 11月始めの「新渡戸祭」には 株の頂上にブロッコリーが成っているでしょう。

火曜日, 9月 08, 2009

白菜の定植


苗に急かされ 隣近所の声に急かされた 白菜の定植は やっと終わりました。
 夏野菜を何時までも片付けないで 放置してあったので「白菜は植えないのですか?」と度々尋ねられました。  言われてみると 今年は 8月中に 早々と白菜を植えた畑が 農園のあちこちで見られました。
 10年ほど前 始めて白菜を植えたころは「この辺りでは 8月のお盆の後で種を蒔き 9月の15日頃に畑に定植する」と教えられていました。
 ところが 年々白菜を植える時期が早くなり それを見た人々が 取り残された焦りを持つようになりました。 ことの起こりは どうも 家庭菜園ブームに乗って 大型園芸店が野菜苗の販売に力を入れ始めことにあるようです。
 売れ残ると タダ同然になる苗類は 他店よりも早く売り出して稼いでしまおうと 大量生産した苗を 低価格で早くから売り出す現象が 年々エスカレートしてきたのです。
 今まで 近くの農家が 自家栽培用に作った苗を 分けてもらっていた家庭菜園のユーザー達にとっては 戸惑いと 焦りが起こるのは当然です。
 マスコミの論調風表現を借りれば バブルの崩壊以降 流行語となった グローバリゼーションと言うか 市場主義と言うかの 奇怪なるモンスターが 都会の家庭菜園の世界にまで現れて 自然のリズムを狂わせる事態が起こっています。

 さて 定植を終えた うちの白菜は如何でしょうか。
 春のアブラムシに匹敵する 秋の難敵はヨトウムシです。 雑草を食い尽くしたヨトウは 柔らかくて美味しい白菜を探して 遥々と移動し 防虫網のトンネルもマルチフィルムをも潜って侵入します。 従って 彼らにスキを見せないように 70cm巾の畝を 黒マルチでピッシリと被いました。
 そこに 株間を50cm間隔に苗を植えました。 黒マルチが 残暑の熱で熱くなると テフロンコーティングされたフライパンと化し 苗の柔い葉が触れると 白菜炒めになってしまいます。 マルチと葉の間に 胡瓜の敷き藁に使ったセコハン藁をスペーサーとして敷きました。
 また上の写真で御覧の通り 強い日射を和らげる為に 黒寒冷紗も掛けました。
 黒いトンネルの後ろで青々と茂っているのは 2メートルの支柱いっぱいに伸びたシシトウ類です。

 白菜を植え終わると 暗くなりかけた東の空に ポッカリと月が出ていました。
 今年は旧暦の閏年で 5月が閏月を含めて2回あったので 今月は旧の7月です 従って中秋の名月とは言えませんが 月齢は15.7 で いざよいの月です。 コンパクトデジカメの限度いっぱいで写しました。
 人の世は いろんなチェンジが起こっていますが この月は ウサギの餅搗きも見えますし かぐや姫が帰って行った時の月と変わることなく この世を見つめているようです。

木曜日, 9月 03, 2009

九月に入って

9月に入って 急に 農作業のし易い日が続いています。
 秋野菜のスタートが切られた農園では 忙しそうに働く人の姿が急に多くなりました。 
 総選挙も終わり 子供達の2学期も始まりました この間まで 顔を見れば「暑い暑い」のうんざりする挨拶でしたが 人々の話題も「どこどこのホームセンターでは何々の苗が売られている」とか「もう大根は蒔いたかい?」とか はずんだ声が澄んだ空に飛び交うようになりました。

 そのような話題からやや取り残された感じで 私の農園は 例年より約半月遅れの動きです。
 原因は 年々暑さが身に応えることと 2回目の胡瓜が 区画の真ん中で8月一杯頑張っていたためです。
 例年 秋野菜の苗作りの一回目は 7月中にブロッコリー・カリフラワーの類いをポットに種を蒔いて 8月の下旬には 農園に定植していましたが 今年は 農園の準備が出来ていません 止むなく庭のプランターに定植しました。   上の写真はその早生のブロッコリーです。
 防虫ネットを掛けていませんので 早速 コナガにねらわれ 小さな穴がポツポツ空いている葉があります 葉の数が少ないので 一枚一枚葉裏の虫を 指で潰しています。
 早生種ですので 定植十日目に 一回目の追肥を遣って追い込んでいます。
 その右隣の在るプランターには ルッコラを筋蒔きしています。 3年程前に アラブで仕事をしている方の現地土産で頂いた「ジルジール」と種袋に書かれたルッコラです。 理由も無く 暑い時に蒔くのはこちらで 春の寒い時に蒔くルッコラはイタリアで買って来た種を蒔いています。

 秋野菜の苗作り 第二回目は白菜です 8月の後半に12cmの大型ポットに4粒づつ蒔きました。
 左の写真は その苗作りの様子です。
 手前の大きな葉は 白菜が2種類 7ポットあります。
 もう定植出来るほど 順調に育って「早く畑の準備をせよ!」とのプレッシャーがかかっています。
 暑い時期 秋野菜の苗作りは ひょろひょろした苗を作らないように気を付けています。
 今年は 次の2点を試しました。 第一点はポットの倍土を 肥効分が短いセル倍土を使い 育苗後半は 定期的に液肥で補いました。 第二点は 水を土の表面から遣らないで 時間はかかりますが ポットの底から吸い上がらせて 全体に水を遣り過ぎないで 日中も萎れないことをねらいました。 今までのところ まずまずです。

 写真の奥の方は 茎ブロッコリーで 一番奥の カラーポットに入っているのはカキナです。
 今年は半月遅れで 9月に入って 畝作りを終えた所に定植します。
 毎年作っていた カリフラワーは蒔いていません。