金曜日, 2月 27, 2009

キルタンサス


 小さな鉢植えのキルタンサスを頂いたのは 亡くなった植木屋さんからで かれこれ4〜5年も前のことです。
 夏の間は 貧弱な細い葉が ひょろひょろと生えているだけの キルタンサスの小さな鉢は 誰からも注目されれず 庭の隅に放置されっぱなしです。
 昨秋 冬花の準備に植木鉢を整理している時 球根がこちこちに固まった その鉢を見付け ダメもと と言う気持で 鉢を壊して引き抜き 一塊になった球根を4つほどに おお分けして 2つの鉢に植え換えました。
 しばらく経って見ると 葉の緑色が鮮やかになり 根元が赤みを帯びてきました。 そして 年の暮れには 細長い花茎が伸びて その先端に 蕾が6〜7個づつ膨らんできました。 たまたま いい時期に 植えっぱなしだったキルタンサスの球根を 植え換えしたことになりました。
 花の蕾を見てからは 鉢を 陽の当たる軒下に入れたり 土が乾くと水遣りをしたりと こまめに面倒を見るようになりました。
 2月に入ると ぽつぽつ花が咲き出しました よく見ると 6枚の花弁が少し反り返っている様子や 薄いピンク色の柔らかな質感の花は 冬に咲く花としてはちょっと異色に見えます。

 ものごとの流れとは不思議なものです。 
 先日 お呼びした友達が 手土産に クリーム色かかった花の咲いたキルタンサス一鉢を 持って来て下さいました。
 右に掲載した写真が そのクリーム色かかったキルタンサスです。
 思いがけず 今年の冬の庭には 3鉢ものキルタンサスが競い合って花を咲かせるのを 楽しめることになりました。

 キルタンサスはヒガンバナ科の花です。
 秋の彼岸に咲き出す あの曼珠沙華と同じ種とは 一見 不思議に思いましたが よく見ると 長い花柄の先に 傘の骨の様に5〜8本の花が着いています。
 もっとも 曼珠沙華は傘をひっくり返した時の骨の様に 花が行儀よく揃って咲いているので 纏まって一つの花に見えますが キルタンサスは 傘に例えると 壊れ傘の骨の様に 偏って ダランと垂れ下がって咲いているので 全く異種の花に見えます。

月曜日, 2月 23, 2009

この頃の収穫 つづき

三寒四温で 行きつ戻りつしながらも 季節は着実に進んでいます。 そして 農園の野菜達が それを一番よくわかっているようです。
 昨年の暮れにアップした 「ちりめん葉からし菜」と「かき菜」 も今が 収穫の最盛期になっています。
 (上記の文字をクリックすると 2ヶ月前の写真と見比べていただけます。)

以前「かき菜」の種を頂いた方からは ”7月に種を蒔く” と教えられていましたが 昨年は9月にポットに種を蒔いてみました。
 収穫期の今になって ”7月蒔き” の意味が分かる気がします。
 ”9月蒔き” の かき菜は”7月蒔き”に比べて 株の生育期間が短いので 背丈が低い分 葉と葉の間隔が狭く 葉の脇に出来る脇芽が大きくなると混み合って その脇芽を欠き穫るのには大変に苦労することが解りました。
 従って 脇芽を欠き穫りながら つい混み合った所を空けようとして 脇芽を穫り過ぎる傾向があります。 今日も バケツにいっぱい穫ってしまい 農園のテーブルの上に空けると ご覧の通りでした。
”かき菜は湯を沸かしてから 穫りに行け” と言われる程に 鮮度がものを言いますので 定番の「牛肉とかき菜の中華炒め」に半分を使い 残り半分は 直に 塩茹でしておきました。 

こちらの「ちりめん葉からし菜」も 2ヶ月前の写真と見比べると 生長の様子が解ります。(写真をクリックすると大きく見えます。また 写真の右奥に こんもりと繁っているのが上記の「かき菜」です。)
 春一番の後「からし菜」に掛けてあったトンネルを 外してからは 見違えるばかり大きくなり またスピードアップしました。
 つい先日 大きな葉を40数枚 摘み取り それから一週間も経っていませんが ご覧の通り また 40~50枚は収穫できそうです。
 収穫して帰って お湯にさっと潜らせると からし菜の香りが際立ちます。 鷹の爪と一緒に塩漬けし 一日くらいの浅漬けで戴くと春の香りがします。

 写真は撮っていませんが この他に「九条太ネギ」と「スティックセニョール」が収穫期です。
 とりわけ 今が旬の「九条太ネギ」は 甘味と香りが格別で 鍋料理には欠かせない貴重な野菜です。

金曜日, 2月 20, 2009

この頃の収穫

昨秋 遅く種蒔きした葉物野菜が 収穫の最盛期になっています。
 暑い時期とは違って この季節の野菜は じっと菜園で待っていてくれますので 欲しい分づつ 毎日のように穫りに出かけています。
 とは言いましても 春一番が吹いて ふきのとうも芽を覗かせています 何時迄も のんびりと冬野菜を菜園に残すわけにはまいりません 春蒔き野菜の 準備も怠りなきように。  

さて 冬のホウレンソウは 寒風をやり過ごすように 地面にピッタリとくっついています。
 葉が互いに絡み合っていますので 収穫時は 蒔き筋に沿って 端から 根を切り 絡み合ったまま取り出して 水場で土を落としながら分けます。 
 3ヶ月以上も 土の中に入っていたホウレンソウの根は 赤みが差して 濃い葉色とのコントラストがいい眺めです。
 早速 持ち帰って塩茹でして戴きました。 赤い根も柔らかくて この時期ならではの風味です。   


こちらはベンリナです このところ毎日のように収穫しています。
 小松菜とチンゲンサイの交配種で 小松菜を蒔く時に その一部分にベンリナを蒔いています。

 ベンリナは 発芽後の間引き・中耕・土寄せ・追肥など 小松菜と同時に世話が出来ます。 
 生長が 若干 小松菜よりも遅く 収穫の適期が十日ほど後になります。 その分 同時に種を蒔いても 収穫する日にちに余裕が持てます。
 家庭菜園では 限られた面積の菜園を 空けないで 食べたい旬の新鮮な野菜を 如何に 間断なく栽培するか?が 一つのノウハウになります。 年間の作付け計画や 作物の組み合わせ等が 定型化されますが その中にも 毎年新しい品種の野菜を組み入れることで マンネリ化を避け 何時迄もフレッシュな気持で楽しめるようにしています。 ベンリナもその様な野菜の一つです。

 ご覧の通り 葉は小松菜に似ていますが 葉柄はチンゲンサイ的で この部分は小松菜よりも柔らかです。 夏場のベンリナの外観は 小松菜そっくりですが 寒い時期は じっくり生長している間に だんだんとチンゲンサイのDNAが現れて来ました。
 食べ方は 小松菜と同じで 便利に戴いています。 

日曜日, 2月 15, 2009

春一番が吹いて

九州南部から関東地方にかけて 広い範囲で 春一番が吹きました。
 東京では 標準日に比べて 10日ほど早い春一番でした。 その日以降 暖かい空気が残って 初夏のような暖かい日が続いています。
 農園の野菜も急に大きくなり ソラマメに掛けてあった保温フィルムも外しました。
 春の遅い我が家の庭にも 春を告げる花が咲き出しました。

福寿草は 朝日が差す 朝一番の花が最もきれいです。
 朝 庭に降りて見ると 黄金色に輝いた花が六輪も揃って咲いていました。
 柔らかな羽毛の首巻きの様な 福寿草独得の葉も着いています。 
 今までも この時期に 一輪だけが咲いたことはありますが 六輪も咲いているのは始めてのことです。
 たまたま 春一番が早く吹く気圧配置になったのではなく この冬は暖冬であった証明ではないでしょうか?

梅も咲きました。
 南西方向に伸びた枝先に 一輪だけ咲いたせっかちな花です。
 例年は3月に入ってから咲き始めるのに 春一番の声を聞いたとたんに 半月も早く跳び出して来た花です。
 珍しいので 何とか写真に撮ろうと四苦八苦しました。
 梯子を掛けても 足場が不安定ですし 折角 登っても 他の枝が邪魔になて いいアングルで花をキャッチすることが出来ません。 止むなく 屋根に上って コンパクトデジカメを望遠いっぱいに伸ばして撮りました。
 屋根の傾斜で 三脚が使えず 写真は手振れを起こしていますが せっかちな花らしくてよし としてもらいましょう。

火曜日, 2月 10, 2009

春の新芽

今日の東京は 3月並みの暖かい1日でした。
 庭の「白加賀」梅も 蕾がピンク色に色付いて見えます。
 この春の陽気に誘われた 新芽の写真を 2枚アップしました。

まず1枚目は 昨年10月10日付け「ドライフラワー」で記載しました オレガノ ケントビューティーの挿し木の新芽です。
 挿し木で 株を増やすことは初めての試みでしたが 挑戦してみました。
 10月になってから挿し穂を切り取って 半日程水に漬け 発根剤も着けないで挿しました。
 9㎝のポット2個に 別種類の「種蒔き・挿し木用倍土」を詰めて 挿し穂を5〜6本づつ刺し 土が乾かない様に 日陰で管理しました。
 数日経って 数本の挿し穂は枯れ 残りの10本ほどは生き残りました。 その後 小さな脇芽が見え始め 一ヶ月過ぎた頃に ポットに1本づつ分けました。
 試練は 12月 ・1月 の寒さでした。 あわてて ポットを屋外から部屋に移したが まだ十分に根が張っていない段階なので 枯れたポットがあり 5ポットの株が無事残り ここに来て 鮮やかなオレガノの新芽が出ました。 写真の5株は 挿し木が成功したようです。
 10月10日付け「ドライフラワー」をクリックすると記事がご覧いただけます。

次の新芽はトマトです。
 2月5日に種を蒔いたトマトの 播種後5日目の写真です。 今日は 朝から 2月の太陽を ガラス越しにさんさんと浴びて 一気に逞しい子葉になりました。
 晴天の昼間は 室内の温度が20℃を下回ることはありません 従って 保温器「愛菜花」のカバーを外し 電源も切っています それでも 直射日光に温められた土の温度は25℃以上になります。
 夜になると「愛菜花」のカバーを掛け 最低土温が15~16℃を下回ら無い様に セットします。 その後は 一週間で最低温度を1℃づつ下げて行くスケジュールで温度管理はします。
 また 水分は極力少なめに管理します。 発芽までは 水分を切らさないで来ましたので 土の色も湿った感じです 今日は水を遣らないで 乾かし気味で夜を越します。 その後の水遣りも 午前中温度が上がったら 夜まで残らない程度の水をやるつもりでいますが つい水の遣り過ぎになってしまいます。
 これで 本葉の2枚目が出だす頃に ポットに鉢上げする予定です。

木曜日, 2月 05, 2009

トマトの種蒔き

節分のマメマキも終わって邪気を払いましたので 例年通り トマトの種をまきました。
 これから20日間ほど 陽当たりのいい部屋に 加温器「愛菜花」を置いて寝起きを共にします。

 ご覧の通り 今年はセルに種を蒔きました。
 菜園の面積が狭く トマトに割当られるのは3メートル強の1畝しかありません。 従って 予備苗を含めて 中玉トマト「フルティカ」を5セル 大玉トマト「ファイト」を4セル蒔きました。
 トマトの苗作りで 毎年気になる点は 発芽後の初期段階で 苗が徒長気味になることです。
 原因は 過保護育苗にあると思い 温度設定や水やりに気をつけていますが 今年は更に 種蒔きの培土を変えてみました。
 今年 使っているのはタキイの「セル培土 TM-1」です。 従来の倍土に比べて若干 重い感じがしますし 宣伝文によりますと 肥効が10~15日と短く トマトの本葉2枚目が見えると 12cmのポットに鉢上げする様に設定された倍土です。
 少しは しっかりした苗になると いいのですが。 

 もう一つ 温度計を替えました。
 温度計は土の温度を測るために 感温部を土の中に1センチほど差し込みます。 ところが 本体に付属していた温度計は 短くて 目盛り幅が狭く 見辛い温度計でした。
 今年は 東急ハンズを探し回って 適当な ミニ温度計を100円で見付けて来ました。 買って帰って 目盛り盤と温度計をセロテープでガッチリト固定して 目盛りがズレないようにしました。
 今年は 細かい目盛りも 幾分 見えるでしょうから 的確な温度管理が出来ることを 期待したいものです。