木曜日, 7月 28, 2005

ミニで作るドライトマト


ミニトマトで作る "ドライトマト"はご覧の通り 小さくてトマトの色を残している また半乾きのために柔らかく そのうえ甘さと美味さが凝縮され 市販のドライトマトとは全く別のものである。
 9年前の夏 収穫して来たミニトマトがいっぱい溜まって冷蔵庫の野菜室が占領されていた さて どうしたものか? 思案していた時にテレビの料理番組で このミニトマトで作る"ドライトマト"の放映を見た。 早速 トライして 出来たての"ドライトマト"に にんにくチップとルッコラを加えたパスタを作って食べ そのファンになった。
 以来 この"ドライトマト"を作るために 毎年菜園に2株のミニトマトを植える慣わしになった。

 かつて イタリア料理の講習会でこの"ドライトマト"の話をした。
 作り方の説明を語り終えないうちに 講師の方が「それだけ手間をかけるのだから美味しいに決まってますよ!」と言われた。
  以下 その「手間のかかる」作り方の粗筋だけをご披露したい。
 まず ミニトマトは大粒の揃ったものを100個ほど選び まとめて水洗いし ヘタを取って 横半分に切る。 オーブン皿3枚にクッキングシートを敷き 切口を上にして並べ 軽く塩と少々のオリーブオイルを振る。 100~120℃のオーブンで1~2時間 焼くと言うより乾かす。
 以上の作業を真夏日の前夜に終えておき 翌朝オーブン皿から取り出したトマトを 上の写真で見られる 紙を敷いた乾燥籠に並べて 鳥の来襲と強風の防備をして 真夏の太陽に一日当て自然乾燥させる。 日没後トマトのあら熱が取れたら蓋付きの容器に入れて冷蔵庫で保存する。
 このままで10日ぐらいは保存できるが より長期に保存したい時は "ドライトマト"を使用分づつラップに包んで冷凍庫に入れるとよい。
 何時でも使えるようにしておくと 上記パスタの他に イタリア風の煮魚料理に またボンゴレソースなどソース類の味と飾りに 利用価値の多いものである。
    

金曜日, 7月 22, 2005

ナスの剪定


連作障害による「半身いちょう病」  ダニや テントウ虫ダマシの害 そんな試練に耐えてきたナスも 梅雨明けの頃になると さすがに成り疲れて元気がなく 義理ほどの小さい花が枝の先っぽの方で咲くようになる。 この頃がナスの剪定の時期である。
 お隣のナスも だいぶ成りくたびれて 花もほとんど付けなくなった それでも根はシッカリしていそうなので このさい強剪定をするようアドバイスをした。  若しも 失敗してナスが無くなることを恐れて 5本の中の3本を剪定して 2本は保険としてそのまま残すことにし その強剪定のお手伝いをした。    

 3本仕立ての枝をそれぞれ 根に最も近い葉(葉は既に落ちて無いときは その葉の落ちた痕) 或いはもう一つ上の葉を残して その上で 思いきって切り落とす。 そうして 残した葉の付け根から新しい芽を出させる。
 枝と同時に 根も思いきり切って新根を出させる。
 まず畝の両肩を堀崩して 出てきた白い根は切り そこに堆肥・腐葉土をどっさり入れ 緩効性の化成肥料を混ぜ込み 過燐酸石灰と尿素を振り込んで 土を少し戻してサット混ぜる 上からジョロで水をたっぷりやってから 土を戻し入れる。 しばらくは 踏みつけないように また 乾かさないように藁かゴザを被せておく。 その後は 土が乾くようならジョロでたっぷり水をやる。
 こうしておくと 数日の内に新芽が出だし 勢いのいい枝が伸びてくる。 順調に行けば1ヶ月もすると 柔らかいピカピカの"秋茄子"が採れるようになる。  隣の方の嬉しそうな笑顔が見られるように祈りたい。

 (追記)
 結果は大成功であった 隣の方は残りの2本も自分で剪定をされ 8月の末から10月一杯にかけて収穫を続けられた。 当然隣の方の嬉しそうな笑顔が見られ 私も数回ピカピカの"秋茄子"を頂戴した。

火曜日, 7月 19, 2005

夏の葉物野菜


7月から8月にかけての菜園風景は 胡瓜・なす・トマトなどが支柱にとりすがってどうにか頑張っている他は 雑草だけが我物顔で威張っている。
 この時期 露地栽培で葉物野菜を作ってもまともなものは育たない。 せいぜい 最近名前が売れ出した モロヘィヤ・つるむらさき・エンッアイ(空芯菜)などで 我家では不人気野菜の部類に入り 植えていない。 そのほか シソ科の青ジソやバジルは 香りのせいか比較的虫が付き難い これらも花が咲き出すと葉が硬くなるので 葉の柔らかいうちに こまめに摘み取ることである。
 そんな中で 写真に写っている"スイスチャード"は このところ毎年栽培している定番夏野菜の一つである。 ふだん草の仲間であるが ふだん草独特の土臭さが比較的薄くいただき易い。  とにかくきれいな色もの野菜で フレッシュサラダや煮びたしなど 葉野菜が少ないこの時期に貴重な食材となっている。  何と言っても 真夏の荒地で堂々と生き続けてきた"ふだん草"に与えられている 乾燥と暑さと虫に強いDNAを引き継いでいることが 栽培する者には有難い。

日曜日, 7月 17, 2005

元気になった胡瓜


 孫ヅルが どんどん伸びてきて 黄色い花を いっぱい咲かせるている。 これからの時期は 孫ヅル達にひもじい思いをさせないように 早手まわしに栄養補給をし 梅雨明けの厳しい暑さに耐えられるように 敷き藁を厚くするなど 気配りが必要になってくる。
 この種の胡瓜は ツルを伸ばして胡瓜ネットを登り 手の届く高さ(約2m)で芯止めされるまでに 30枚以上の葉を付ける。その葉の付け根(節)に花を咲かせ その花の半分以上は雌花で ほぼ100%実になる。 この親ヅル1本で20本以上の実が付くことになる。 一方 雌花の付いた節からは 勢のよい子ヅルが出て 子ヅルの第1節(多くの場合は第2節も)には雌花が付いて実に成る。子ヅル分でも20本以上実が付くことになる。子ズルの芯止めをキッチリするとそのうちに 子ヅルの節から孫ヅルが出てきて実が付くようになる。 計算上は 1本の親ヅルから50本以上の実が付くことになる。 私は 数年前から 1株の胡瓜に3本の親ヅルを付ける「3本仕立て」にしているので 1株当り150本以上採れる計算になる。 ここ数年の実績では200本を超している 自然の節理に間違はない。
 ところが 今年は6月の始め 1週間ばかり菜園に出て来れなかった 胡瓜にとっては働き盛りの大事な時期であった。  危惧していた通り 果実はヘチマのようになってブラ下がり その重さでツルは耐えきれずネットからズリ落ち 葉はベト病の黄色い斑点で彩られていた。 その時は "今年の胡瓜は例年のようにはいかないな!" と思った。
 それからは 残った葉を大切にしながらツルの整理をし 追肥を少しづつ分けて施し 葉面散布で葉からも栄養を与え 平素は使わないようにしている農薬(2種類のベト病治療薬)もやむなく散布して病気の蔓延を防ぎ 良かれと思われることは出来るだけやった。
 ひどい環境の中で 胡瓜はよく耐えた。 そして ここに来て元気を取り戻して いつもと同じように 孫ズルを盛んに伸ばして 鮮やかな黄色い花を咲かせている。 その姿には 例年以上の勢いを持っているようにすら見える。 

水曜日, 7月 13, 2005

ズッキーニについて


写真の花は今年28番目に咲いたズッキーニの雌花である。
 花を見てお判りの通り ズッキーニはカボチャの一種。 開花した日の朝に受粉をしないと 果実は大きくならないで 黒くなって枯れてしまう。 従って雄花の開花とのマッチングが うまく行かないと収穫に結びつかない。
 数年前は 農園にズッキーニを植えている人がほとんど居なかったので 自分の畑にに4~5株も植えて 受粉のマッチングが多くなるようにしていた。
 ところが 最近はズッキーニを植える人が増えたので 今年は 自分の畑には1株しか植えなかった。 にもかかわらず 毎朝多くの方々が受粉に周って下さったお蔭で 28個の開花に対して23個が受粉に成功 立派なズッキーニが採れた。 これは 例年に比べても多い数である。
 さて ズッキーニを植える人がこれほど多くなったのは ダイエットブームでズッキーニを料理する人が増えてきたことの反映である。 カボチャの一種ではあるが 開花後4~5日の幼果(私はもう少し日をおいて大きくし 400gr前後にしている)を採るので 食べるボリュームの割にカロリーはほとんど無い この点が人気の要因であろう。
 もう一つ  謎解きで 「ズッキーニとかけて うぶな生娘と解く。 こころは? 相手によって如何様にもなる。」と うまく言い表されているように ズッキーニはいろいろな食材に和うことも 普及の要因であろう。  豚・鳥などの肉類との炒めもの。 塩を振って出てきた水分をふき取って衣を付けて天ぷら。 縦に薄く切りカリカリに焼いてマリネ。 それにグラタンも美味しい。 以前ボローニャの街中で食べた ズッキーニ・人参・アーティチョーク・カリフラワー それぞれをざく切りにして ただ塩茹でしただけの "付け合せ料理" の味を思い出した。

日曜日, 7月 10, 2005

ミニトマトを作る


この時期になると ミニトマトも写真で見られる様に2段.3段.4段 とそろって色付きだす。
 ミニは生のままで食べることは少なく ほとんどドライトマトを作るために毎年栽培してきた。 今年のミニは 普通の大玉トマト(タキイの商品名"ファイト")と同じ日に種を播いて 同じ日に隣の畝に2株定植した。
 昨年までは "ココ"(タキイの商品名)を栽培してきたが 品種を"千果"に替えてみた。理由は "ココ"の初期樹勢が大変強く 4段目のあたりで主茎に所謂メガネが出たりして異常な成育をし 芯止りの現象を起こすことがあった "千果"は新しい品種であり 初期成育も穏やかそうなので替えた。 写真でご覧の通り "千果"は何のトラブルも無く順調に育ってくれた 各段の実の数も多く ここに来て纏まった数の実が色付きだして 本格的な収穫期に入った。 また 実の色は鮮やかで綺麗 甘味もあって食味も良い 柔らかくて食感も良い 実付きの数も充分で 生食で食べるには言うことなしである。 ところが ドライトマトを作るには"ココ"の特徴が生きていたことに気が付いた。 "ココ"は 実の粒が大きく 皮が硬いので実崩れが無く またドライトマトを作る単位の数は約100個なので出来るだけ纏めて実を採りたい 少しぐらい採り遅れてもポロポロ自然落果しない 等々。
 現在約200個の"千果"が冷蔵庫の中で 梅雨明けの 真夏の太陽を待っている。 このドライトマトが作れる時期になれば ブログでも作り方や食べ方についても掲載する予定である。 その時には 来年以降の"ココ"か? "千果"か? も方向が出ているだろう。

木曜日, 7月 07, 2005

ネギの苗作り


ネギは 毎年 葉ネギ(九条太ネギ)を一畝だけ栽培している。
ネギの苗作りは 春の彼岸の頃に1m角程の苗床を用意して 筋蒔きで5ミリ間隔に種を播く まだ寒い時期なので発芽には1週間から10日かかる。 少し大きくなったら 1~1.5cm間隔に第1回の間引きをする。 ネギは土の表面が乾いて硬くなると根の伸びが悪いので 根の周りに堆肥や腐葉土を敷いて土を適湿に保ってやる。この頃雑草の成長がネギよりも早く 雑草の陰にネギが入らないようにこまめに除草をする。ネギの丈が10cmを越える頃に 第2回の間引きをして株間を3cm以上に広げてやる。5月の嵐で倒れない様に 風の強い日にはネットのトンネルに入れる。 施肥は石灰と堆肥に過燐酸石灰を混ぜ込んだ程度の元肥主体で 途中に液肥を1度施す 窒素分が多すぎると病気に罹り易いようである。
 5月~6月の間にネギはどんどんと成長して 7月の始めには 添付写真のようになる。 草丈は40cmほどに伸び 根元の太さは小指大になって 葉色が白っぽくなっている。 いよいよ 定植の時期である。
 今年は4筋播いたので 生育の良い苗だけを選んでも120株は確保出来そう 3m程の畝には充分の株数である。 定植の予定地に今残っているミニキャロットの収穫が終わったら 早速 定植の準備に入るつもりである。

火曜日, 7月 05, 2005

トマトの裂果について


今 トマトは3段目が収穫期に 4段目が色付き始め 5段目は実の肥大がほぼ終っていて その様子は右の写真で見ることが出来る。 そして6~8段は実の肥大期で 9~10段目は開花の段階にある。
 しかし例年 梅雨が明け晴天の真夏日が続くと トマトの皮は高温に耐えかねて裂果となり 大きさは一人前になっても良果として収穫出来ないことが多くなる。
 そこで 梅雨明けまでに 出来るだけ上段まで良果が採れるようにするには 早い時期に種を播き 早い時期に定植して 順調に育てやることが求められる。
 春になって東京地方でトマトの露地栽培が可能になる限界を4月の始めとして その時期に適期の苗を畑に定植出来る様に逆算をする。 今年は春分の前の日の2月3日に種を播き 南向きの自室に加温器を置いて世話をした。 苗は順調に育って4月5日には1段花房が開花を始めたので畑に持って行って定植した 以後ほぼ順調な生育をみて 上記のような現状にまできた。
 はたして 今年は何段目まで良果に成りあがるだろうか? 半年近くの間づっと付き合ってきているので 多いに気になるところである。

 

日曜日, 7月 03, 2005

バジルペーストを作る


バジルペースト(ペスト・ジェノベーゼ)はパスタ料理や 野菜とりわけジャガイモや空豆とよく和う。 また そのまま食パンに塗っても美味しいので 毎年 バジルが収穫出来る時期に 作り貯めしている。
 今年は 4月の中旬に3つのポットに種播きして 5月の10日頃に定植したバジルが写真の通り 鮮やかな色と 独特の香りを発するまでに成長した。 花芽も出だしたので一回目の摘み取りをした。 シソ科のバジルは摘んだ下の葉脇から新しい芽が伸びて また柔らかい新葉が摘み取れる。 秋口まで4~5回は 柔らかい葉を摘み取って ペーストが作れる。
 摘んで帰ったバジルは 葉だけをむしり取って フードプロセッサーで にんにく・松の実・塩と香りの良いオリーブオイルを加えペースト状にして 最後にチーズ(パルミジャーノ レッジャーノをオロシて粉にする)をサット混ぜて仕上げる。 
 すぐに使わない時は チーズを加える前のペーストの状態で 保存ビンに入れ(空気に触れると黒くなるので) 表面にオリーブオイルの膜を張って 冷蔵庫で保存する。 そして 食べるときに 香りのよいオロシたてのチーズを加えると 作りたての味になる。
 さらに 長期保存する時は チーズを加える前のペーストを 製氷皿に入れて冷凍しておく。 使う時に ひとかけづつ必要量を取り出して解凍し チーズを加えて混ぜればできる 作りたての新鮮さはないが 何時でも使えて便利である。 

梅雨期の追肥


写真の胡瓜のように 果菜類はつぎつぎと実を成らすために 収穫期に入ると追肥は欠かせない仕事となる。 梅雨期の追肥として 固形肥料を施すのには土が濡れていて作業がし辛く そのうえ土からの病気を招いてはたまらない。 液体肥料では水分が多くなり過ぎて好ましくない。 そこで栄養補給と病害虫防除を兼ねて葉面散布を多用している。
 降雨の合間をみて カンカン照りでない時間帯に 散布後10時間程は雨が降りそうで無い時が効果的である。 散布の間隔は4~5日に1回程度 葉の表裏が濡れる程度に丁寧に散布する 散布してやると 葉のミドリは冴えて渇いたのどを潤して喜んでいるように見える。 散布液は "ストウチュウ"と言われている物の変形で試行錯誤を経て 現在は 水1リッターに対して 葉面散布用の液肥約1.5cc  食酢4cc  35度焼酎5ccを混ぜて 散布直前に作っている。 
 この葉面散布は 秋冬作の葉野菜に対しても極めて良い結果を得ている。

金曜日, 7月 01, 2005

野菜の生育が早くなった


真夏日が続くと 胡瓜やズッキーニ等の瓜科の野菜は特に生育が早くなり 開花後1週間もすると バケモノのようになる。
 胡瓜は この時期は連日 1株当り 4~5本も採れるようになる。 朝晩 2回収穫に出向いたほうが 形の揃った実が採れるし 株に対する負担も軽く ベターだ。
 ズッキーニは 次々と雌花が開花してくるので 早朝の受粉が欠かせない作業となる。 梅雨時は雨に濡れて 花粉が流去らないように雨除けをする必要がある。今年は栽培本数が1本だけなので コンビニで500円の透明ビニール傘を買ってきて差しかけた これは簡単に取り付けられて 取り付けた後の作業性も良好で 成功であった。 (傘を差したズッキーニの写真 添付 )
 トマトは10段目が開花する時期で 先端の芯止めに入った。