土曜日, 9月 19, 2009

茎ブロッコリーと かき菜

9月も後半になると 秋らしい天気が続きます。
 農園にも いろんな種類の秋野菜が 顔を揃えてきました。

 右の写真も 茎ブロッコリーが6株と かき菜が4株 それから 発芽した聖護院大根が3穴と 賑やかな一畝です。
 この茎ブロッコリーは 8月の20日過ぎに種を蒔いて 先日ここに定植しました。
 今は防虫網のトンネルの中に収まっていますが  10月にはトンネルに収まらなくなります 11月に入り 寒くなる頃には 500円硬貨ほどの頂上花蕾が穫れます。 その後も 年が明けて 3月頃まで 数回にわたって 脇枝の花蕾が穫れます。 脇枝も花蕾は ちゃちですが 15~20cm程に伸びた花蕾の茎は柔らかくて 美味しいです。
 ブロッコリーと中国野菜カイランとの混血野菜として 日本で開発された 新種ブロッコリーは この茎がポイントです。 世に出た時は「ブロッコリーと言うには あまりにも 花蕾がちゃちで これでは売れない」とお蔵入になっていました ところが アメリカで 茎が美味しいとの人気が出ると途端に「アスパラ風味の茎」の肩書きが与えられ 「茎ブロッコリー」の名前で 流行しました。 そんな曰く付きのナウイ野菜です 手放しで 笑ってはおれない話です。

 次の写真は 同じ日にポットに種を蒔いて 苗作りした かき菜 です。
 3〜4年前に 北関東出身の農園仲間から 種を封筒にいっぱい頂きました。 以来 春を呼ぶ野菜として 毎年4〜5株植えています。
 この春 奥多摩へ行った時 お土産物屋で 1束100円で売られていたので 買って帰りました。 店の名札には「かき菜」ではなく「のらぼう」と書いてあります 店員さんは「この辺では何処でも ぼうぼう と生えているよ」といいかげんな説明でした。
 帰って 調べてみると「のらぼう菜」は「かき菜」とは別のもので 青梅を中心とした 東京西郊の山麓地帯に分布し 18世紀中頃 江戸幕府の関東郡代が 江戸近郊の天領の村々に配付した「ジャバナ」(ジャバ島からオランダ舟が持ち込んだ)の種が その後いつのまにか「のらぼう」と名前を変えて現在に伝わっている とのことです。
 一方 北関東の上野佐野地方を中心に栽培されている「かき菜」は 万葉集に「上野佐野の茎立折りはやし・・・」と読まれていて 古くから 春先の野菜として重用されてきた とのことです。  

8 件のコメント:

kimama さんのコメント...

茎ブロッコリーも海外のお墨付きがあって人気が出たのですか(笑)日本人は、もっと自信を持って良いと思うことが度々ありますね。日本食の価値とか芸術とか・・・

のらぼう菜=野良坊菜でしょうかねぇ。かき菜との違いや歴史背景を面白く感じました。いい加減に命名された野菜は各地にありそうですが、それなりの運命なのでしょうか。

M. Sasagawa さんのコメント...

kimama さん、
 季節変動の激しい 風土説もありますが、良く言えば順応能力が高い、悪く言えば付和雷同、昔からの特徴ですね。
 政治史で見ても 仏教伝来 尊王攘夷 経済発展など。 住民はどうしていたのでしょう。

 「のらぼう」はうちの「かき菜」と少し違う様ですが、地域差の程度です。
 関西では知りませんでした、かなりローカル野菜でしょうね。
 それと、収穫して すぐ消費しないと萎れが早く 風味も落ちる様です、従って 流通にも限界があったのでしょう。

モンカー さんのコメント...

その「のらぼう菜」を埼玉に住む会社の先輩に夏にいただいて食べ、種もいただきました。お浸しにしたら美味しかったですよ。いつごろ植えたらいいのでしょうか?
今日は宇都宮で「ささげ」をいただきました。種用は先日、近くの農家のおばあさんにいただいたのでこれはまた赤飯で食べます。
シルバーウイークにシルバーに成り立てのモンカーが休日割引の渋滞に嵌って疲れました。明日は東金で仕事、もう寝ます。

M. Sasagawa さんのコメント...

モンカーさん、お疲れさまでした。

 「のらぼう菜」の種蒔きは、私は8月に蒔いていますが、寒さに強いので これからポットに蒔いて苗作りして、10月下旬に定植しても大丈夫ですよ。勿論種が豊富にあるのなら、直播きしてもOKです。

「ささげ」赤飯は美味しいですね、昔は田舎でよく食べました。

Koji さんのコメント...

スティックセニョールという販売名で売られているものを買いました。(茎ブロッコリーになるのですかね?)
以前農協で売られているのを食べたことがありますが、茎が長いので手で持ちながら気軽に食べることが出来ていいなと感じました。
味も甘くておいしかったです。
しっかり育ってくれるようにまずは青虫対策をしっかりするようにします。

M. Sasagawa さんのコメント...

kojiさん、こんばんわ。
 サカタのタネは「スティックセニョール」の商品名です。
 確かに 茎が美味しいですね。
 春まで次々と収穫出来るのも いいですよ。

waka3 さんのコメント...

少しの間慌ただしいこと続きでしたが、やっとのんびり出来るようになりました。

私も数年前に東南アジアを旅行された方からタイとシンガポールで7~8種類の種を買ってきてもらった中に、以前差し上げた長茄子の他に中国野菜の芥藍(カイラン)も入っておりました。  結果的には濃い緑色の野菜に属しますので一年で栽培は止めてしまいましたが、炒めものや温野菜として食べましたが大変おいしかったことを記憶しております。
検索エンジンで「芥藍」を検索したところ、何故か私のHPの「芥藍の花」がトップで表示されていました。(笑

M. Sasagawa さんのコメント...

waka3 さん、
 御多忙のご様子、お察し申し上げます。

 私は芥藍を作ったことはありませんが、見るからにブロッコリーに近いですね。
 おっしゃる通り「芥藍」と漢字で検索をかけると、waka3さんのホームページが見られました。
 序でに ジャンボニンニクの記事も 拝見しました。