土曜日, 1月 18, 2014

「寒の入」した野菜

 寒に入り 一年中で最も寒い季節になりました。
 ついに 北海道では氷点下30℃の新記録を作ったそうです。
 東京23区でも 毎朝氷点下の冷え込みで 風の無い日は一面の霜柱が立ちます。  昼過ぎに チョット大根を一本引き抜いて来ようと 気軽に出かけようと思っても 長靴に履き替えないと 泥んこ道は通してくれません。

 この寒い中で 休むこともせずに じっくりと 成長している野菜達を見るのはまた 感激ものです。
 始めの写真は まっ蒼な冬空を背景に 次々と花蕾を伸ばす 茎ブロッコリーの脇芽です。
 この時期 関東地方に流れてくるのは シベリアからの気団で PM2.5 等は全く含んでいない奇麗な青空です。
 一口大の 小振りではありますが 若干アントシアンの赤みを帯びた花蕾の姿は 冬野菜の逞しさを象徴しているように見えます。

1月穫りのホウレンソウも 地面にピッタリと貼り付いて葉と葉を重ねながら 大きく拡げています。
 一枚一枚の葉は 真綿でも入っているように厚みがあり 濃い緑色は 大地の養分をじっくりと吸い込んでいる色に思われます。
 写真では その感じを出せないのが残念です。


 カブも 小カブ・中カブと その都度 間引き穫りをしてきましたが 残したカブも 1月になると ご覧のような大きさになりました。 
 これくらいになると 千枚漬けまがいにでも使えそうです。
 冬野菜は 我を張らないで 待っていてくれますのでこちらの都合を通しています。

水曜日, 1月 01, 2014

初詣

あけまして おめでとうございます。 今年も よろしく おねがい申し上げます。

 東京地方のお天気は 雲一つ無い快晴で 3月並みに暖かく いいお正月でした。
 今年の初詣は 荻窪八幡神社にお詣りし「気候安定と五穀豊穣」を祈念して参りました。 荻窪八幡神社は 青梅街道沿いにあって 自転車でも行ける 場所なのですが コースの途中に善福寺川とダイダラボッチと言われている凹地が続いていて ここをギヤ無しの自転車で飛ばすと ゴーカートに 乗っている様な 急なアップ ダウン運転が続き 乗り心地が悪いので 今まで あまり行く機会の少ない所でした。
 この変わった言葉「ダイダラボッチ」について 申し上げますと 
 武蔵野台地のあちこちに 深さ数m 長さ数10mの凹み地形があります。 神田川や善福寺川と同じく ずっと昔 あちこちに湧き水溜まりがあり それが涸れ上がって その上に関東ローンの噴火物が積もって この様な地形が出来たのだそうですが これを「大太郎法師」と言う巨人が歩いた足跡伝説として伝えられたことから これが訛って この凹地のことを「ダイダラボッチ」と呼ばれているのだそうです。(柳田国男の話)
 本論に戻りまして 荻窪八幡神社は今から千八百年前に 応神天皇を祭神として建立されたと伝わる古い神社です。
 写真に見えます 石造狛犬は安政2年8月に赤坂一ッ木町 扇屋文吉が奉納したものですが  さすがは商人 台座には菊の紋が彫ってあります 葵が衰え 菊が栄えると時代の先を読んだのでしょうか 現在は 杉並区の指定文化財になっています。
 また写真には撮れてはいませんが 社宝として 勝海舟直筆の大幟(長さ5間・幅3尺)一対があり 「奉献八幡神社、明治十六年九月吉祥日、上荻窪村氏子中、海舟勝安芳拝書」と書かれています。
 社をとりまいて マキやケヤキの老木が高くそびえて 東京とは思えない落着いた雰囲気の場所です。

 
 
 

月曜日, 12月 30, 2013

冬の野菜

 この時期になると テレビで報道されている「東京の朝の温度」に比べて この辺りでは 同じ都内でも3℃ から 4℃も低くなります。 東京を出て 真西に進む中央線の駅名に高円寺 ⇒吉祥寺⇒国分寺⇒八王子 と 寺(ジ)が並んでいます。  以前から「冬は 一寺 毎に 気温が1℃下がる」と言われていましたが 気象庁の百葉箱のある大手町辺りは 最近高層ビルが林立して 空気が溜る為に温度が下がらず 更に1℃以上も 差が付くようになりました。

 冬晴で 地表の放射冷却が多い日は 氷点下の朝が続き 農園の冬野菜は 穴空きポリフィルムのトンネルの中で じっくりと土の養分を吸い込みながら 時間をかけて育っています。
 右の写真は 11月に入って この秋の最終回に蒔いた小松菜とホウレンソウの近況で 奥の やや小振りな4列がホウレンソウです。
 種蒔き後 一ヶ月経った 12月の初旬に 中耕 追肥 土寄せ を終えてあります。 年が明けて 2月になると 繊維が柔らかくなって 甘味の乗った冬の葉物が たっぷりと戴けます。

つぎは 秋蒔きのエンドウマメです。
 11月にポット蒔きして 本葉が4〜5枚の頃に ここに定植しました。 手前の 4穴は キヌサヤで 1穴に2本建てにしています。 奥の 3穴はスナップエンドウです。
 あまり 株を大きくすると 厳冬期に痛んで 春になっての花付が遅れますので 地上部の茎葉は このぐらいのままで冬を越してくれるといいのですが つい 過保護になって ツルが伸びてくると 支柱建てや 保温の強化 などで 手間がかかってしまいます。

  8月の暑い盛りに 定植した 早生種のカリフラワーは 12月になって霜が降り始めると 花蕾が 柔らかく 美味しくなります。
 ソフトボール程に 花蕾が見えてくると 大きな外葉で花蕾を包み 直射日光が当らない様にしています。 花蕾の色が 真白のままで穫れ 花蕾の表面が コワクなるのを防ぐためです。
 中生種で 花蕾が黄色の オレンジブーケは まだ握り拳ほどで 収穫は年明け後になります。

 いよいよ今年も おしせまってまいりました どうぞ 佳いお年をお迎え下さい。

火曜日, 12月 10, 2013

収穫期 その ⑵

 ここ30日ほどは ほとんど雨が降っていません 今日の午前中に おしめり程度ですが雨が降り 農園の土も 少し落着いた感じになりました。
 このところの好天続きで 秋野菜も 目に見える様な早さで成長しています。

毎年 正月前になると お馴染みの 白菜のポンチョ姿です。
 この場所の前作のトマトに一部モザイク病が発生していたので その残滓を丁寧に取り除き バーク堆肥と一緒に石灰チッソを混和して 水をタップリ撒き透明マルチを張り8月の太陽で 一ヶ月程 土壌の太陽熱消毒をしました。土の中に10cm程の深さに差し込んだ温度計の記録では 60℃そこそこで 目標の80℃には届きませんでした。 
 さいわい 今年の秋は 気温が高かったことや 石灰チッソの効き目もあってか  白菜は 順調な生育を続け 定植から90日も経たないで収穫期を迎え ポンチョを纏うことになりました。 

  聖護院大根も 前作のオクラのネコブセンチュウが激しかったので オクラを抜き取った後 薬剤(ネマモール)を散布して 10日間程土壌消毒をしました その分 種蒔きが遅れました。
 この写真は 早生種の丸大根ですが 白い根が現れて 日に日に太くなってきました。 この調子で行くと 早生種は正月に間に合い 晩生の方も 厳冬期の鍋に 使えそうです。
 煮物の大根としては やはり聖護院は美味しいし 土壌の固い ここでは 土を深く掘ることから逃れられるのは 有り難いことです。
 

 

火曜日, 12月 03, 2013

収穫期になりました

 12月に入り このところ 昼間は比較的暖かく 風も無く過ごし易い日が続いています。
 9月に種を蒔いた秋野菜は収穫期になっています。

この大葉春菊は 一回目の摘み取りの時に 残した脇芽が成長して ご覧の通り2回目の収穫時期になりました。
 香りがよくて 茎も柔らかくて美味しいので 寒い時の鍋物には 欠かすことができませんし また 新ゴマをタップリと炒って すり鉢でよく擂り サット茹でた春菊を混ぜたゴマ和えも最高の秋の味覚です。
 この春菊は 寒さに弱いので 今回の摘みとりが最後です。


  9月に種を蒔いた 第一回目のホウレンソウも 葉が厚くなり 色が濃くなってテリが出てきました。
 筋蒔きの端の部分を少々 掘り出してみました。 根はいい色で  ホウレンソウらしくなっています。
 早速茹でて ポン酢だけをつけていただきました。 まだ 本当の寒さに会っていないので 真冬穫りのホウレンソウに比べると 甘味は今一でした。

カブも大きく太ったものから順取りしていますが 成長が早くて 取り遅れ気味です。 もう小カブと言うよりも 中カブの分類に入るほどになっています。
 根菜類では おなじみの 聖護院大根もやっと丸い根が見えてきました 今年は 前作のオクラの根に付いたネコブセンチュウの消毒の為に 10日間程 種蒔きが遅れ 収穫は お正月に何とか間に合うペースです。 
 また 写真は撮っていませんが サトイモは既に掘りました 例年と同じ 大野芋です。 この芋は 親芋が結構ネバリがあって美味しいので 先ず 親芋から戴いています。 子芋は正月まで 畑の隅に穴を掘ってイケてあります。 
  
 

日曜日, 11月 03, 2013

11月に入って

 気象変化が例年以上に大きかった今年の秋を無事通り抜けて 農園も11月に入りました。
 
 まだ残暑の厳しかった時期に定植した ブロッコリーやカリフラワーは 茎も太くしっかりして 大きな葉を何枚も茂らせています。
 中でも 茎ブロッコリーは超早生で ご覧の通り 早くも頂上花蕾が現れて来ました。
 この茎ブロッコリーは頂上花蕾が この程度になると まず頂上花蕾を収穫することによって 次々に脇芽が伸びてきます。
 脇芽の先に着く花蕾は小さくて 貧弱ですが その茎は柔らかく美味しいので 春さき迄次々と収穫が続けられるのが この茎ブロッコリーのいいところです。

左の写真は 10月蒔きのホウレンソウです。 雨上がりには 葉がいい色になっています。
 既に 追肥を遣り 間引きも終えましたが 株が太って来て 窮屈なところは もう1度間引いて間隔を拡げます。
  ホウレンソウの第2回目の種蒔きは10月の中頃に終へました。 11月に入ったので  第3回目の種蒔きを  ここ2〜3日中に行います そして今月の中頃に第4回目の種を蒔く予定です。
 11月の種蒔きは気温が低くなり 発芽に時間がかかりますが 保温にさえ配慮すれば タチガレ病には罹り難く 害虫も少なくなる利点もあります。
 こうして 期間をあけて種を蒔いておくと 冬ホウレンソウは3ヶ月近くも土の養分を吸ってじっくりと成長し 甘味がのり 柔らかな美味しいホウレンソウとなって 春3月まで 欲しい時に 何時でも収穫できます。

火曜日, 10月 15, 2013

大型台風に備える

 今年の異常気象の総決算でしょうか? 何年に一度と言われる 巨大台風が接近し 明日は関東地方に上陸の危険性があるとのことです。 
 東京の都心では 十月になっても 31.5℃の真夏日が2日続けてありました。
 台風発生地のフィリッピン東部海域の海水温度は いまだに30℃を越えていて 次々に台風が発生しています。
 今朝は早くから 大勢の人が農園に出て来て ぶつぶつ言いながら 台風対策に動いていました。

 この時期は 秋冬の葉物野菜は 追肥も終り 柔らかい葉が大きく広がってきています 強い風で その葉がボロボロにされるのを少しでも防ごうと 防虫網のトンネルをシッカリと留めました。
 実は 今までの経験で この程度の対策では横方向の強風をまともに受けた場合はトンネルごと風に持って行かれ 野菜は株ごと被害を受けます。 従って 葉がボロボロになっても株が残っておれば 葉は再生すると の考えがあって何もしない人もいます。 
 今度の26号も ほどほどの風で 過ぎ去ってくれることを願っています。  写真 手前のトンネル内では カブが100円玉程に育っています。 真ん中のトンネルは 白菜が2列に 計8株植えてあります 早生種の白菜はもう 葉が立ち上がってきました。 奥のトンネルは 聖護院大根が7株です 前作のオクラにネコブセンチュウが多発し 土壌消毒のために10日ばかり種蒔きが遅れました。
 また 写真はありませんが ナス・シシトウ類は 秋果実が穫り進んで 株は背丈程に大きくなっています。 今 台風が来ると かなりなダメージが予測されますが これだけは どうしようもありません。
 その隣に植えてあるブロッコリーやカリフラワーについては 既に 葉は風に負けない丈夫なものになり 茎も太く 支柱にシッカリと結ばれているので 隣のナスが倒れてきて大きな被害が及ばない様に ナスの支柱に補強を施すことで よしとしました。